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◆第07回「社会見学で理数の力がのびる」
山根 成樹  

秋もいよいよ深まってきました。学問の秋、ですね!

欧米にそのようないい方があるのかどうかは寡聞にして存じ上げないのですが、ノーベル賞の受賞者発表も毎年10月に行われています。今年のノーベル化学賞は、算数・数学の図形分野と非常に関連が深い研究テーマが授賞の対象になりました。今回は、これを取り上げます。

さて、タイルや板を敷き詰めて床面を覆うことを考えてみます。これは私のオフィスの床です。



方向こそ違うものの、長方形の4枚の板が組み合わさってできた、正方形が繰り返し使われているのがわかります。平面を何かで覆うとき、このように同じかたちを繰り返し用いるのは非常にシンプルでわかりやすいのです。自然の中には、様々な規則性や秩序があちこちに隠れています。固体(結晶)もその一つですが、この床の例のように、結晶は「同じかたちをしたカタマリ」が沢山繰り返されていると、信じられてきましたし、どんな結晶を調べてみても実際そうなっていることが確かめられてきました。

さて、こちらをご覧ください。奥行きの表現法を工夫すると、このようにどこまでも登り続けられるへんてこりんな階段が描けます。




この奇妙な絵を考案したのは、イギリスのロジャー・ペンローズ(1931-)という物理学者です。このペンローズさん、床にタイルを敷き詰めて覆う方法として、こんなやり方もあるよね、と発表したのです。




目がちかちかしそうですが、お許しください。よく見ると、2種類の菱形からできていることがおわかりいただけると思いますが、この図形には、「同じかたちの規則正しい繰り返し」がどこにもありません! 丸のようなかたちが所々に見えますが、よく見てみるとすべて違うかたちをしています。これを、「ペンローズ・タイル」とか、「ペンローズのタイル貼り」などといいます。

こんなかたち、ただの頭の中のオアソビで、自然の中に、実際にこんなかたちをした物なんて、あるわけないよね―プロの科学者達も含めてみんながそう思っていました。しかし、1984年に、ある種の合金には、これと同じような構造があることが発見されました。今年のノーベル化学賞は、この発見に対して贈られたのです。

さて、この奇妙な図形ですが、中世の建築物の中にも用いられている例もあることが最近明らかになっています。ペンローズさんが実際そのような建物を見たかどうかはともかく、昔の宗教建築物には、独特の美しさや対称性を持ったものがあり、その中には非常に奥深い数学の世界が隠れていることがあるのです。
「むかしのたてもの」=「社会科・文系」という単純な発想でなく、小さい頃から、お子様にいろいろな物を見せてあげることが、思わぬ理数系のインスパイアをもたらすことがあるかもしれませんね。

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